ノルドストリーム2の認証プロセス停止で欧州天然ガスは再び高騰

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自分の聴きたい話だけを聴きたいということで、上がってる天然ガス価格について。

最近は原油価格がヨコヨコしていて方向性にかけていて、ニュースフローも正直言って微妙なので、目を背けるとりあえず原油はOPECが増産しはじめたら完全敗亡というイメージで。

ノルドストリーム2の認証プロセス停止で欧州天然ガスは高騰

ノルドストリーム2はロシアからドイツを繋ぐ天然ガスパイプラインです。ノルドストリーム1は既に開通していて、輸送能力はノルドストリームと同じです。

この度、ドイツがノルドストリーム2の稼働に必要な承認プロセスを停止すると発表しました。これで今年の2月頃に稼働すると思われていましたが、欧州諸国はこの冬、ノルドストリーム2なしで冬を越す必要がありそうです。

欧州の天然ガス価格のベンチマークとなるオランダTTFは、一時はロシアからの供給のメドがたったという報道で60台まで値を戻していましたが、現在は100近くに上昇しています。

ロシアからEUへの天然ガスパイプライン

そもそもの話、EUは安全保障上の観点から、ロシアにエネルギーの依存をしたくありません。

ノルドストリームを開通しなくてもウクライナ経由でのパイプライン輸送能力は余っています。ウクライナ経由では、1420億立方メートル/年の輸送能力があるにも関わらず、現在は400億立方メートル/年しか利用していません。

ノルドストリーム2の輸送能力は550億立方メートル/年ですから、ノルドストリーム2がなくてもウクライナ経由の空き容量で事足りるように思います。

なぜこんな事になってるのかと言えば、ロシアとウクライナの関係が悪く、ウクライナ経由でガスを送るとウクライナの収入が増えるからとか、ウクライナ経由での供給を絞り込むことでEUにガス不足状態を引き起こしてノルドストリーム2の承認を推めるためとか、理由は色々と噂されているようですがハッキリしません。

米国もノルドストリーム2には欧州のエネルギー確保の安全性の観点から反対していますから、政治的な意味合いがとても強いと思います。

どちらにしろ、この認証プロセス停止でEUの天然ガスの逼迫感は増しました。

EUの天然ガス在庫と天然ガス流入量

EUの天然ガス在庫は12日時点で5年平均を16.9%下回る水準になっている。

ウクライナからのパイプラインの流量も38億立方フィートで最低限しか送られるてこない。そういう契約になっています。

ポーランド・ベラルーシ経由で送られる天然ガスはむしろマイナスになっていたりします

以上の事を考えると、ウクライナ経由でも、ポーランド経由でもどちらかからロシアの供給が来ずに、冬が寒くなれば、天然ガスの逼迫感はさらに増すと思います。

2020年と同じ速度で在庫の取り崩しと供給が行われても、3月までギリギリ在庫は残ると思いますが後は欧州が寒いのかどうかで決まると思います。

感想

政治的な判断一発で相場が動いているので、運次第といった感じ。

個人的には、ノルドストリーム2なしでは、この冬にEUで天然ガス在庫が0になるまで天然ガス不足が進む可能性は十分にあると思ってる。

ただし、これで原油が上がるとは思わない。原油はOPECが増産速度を早めないことが最も重要だと思う。