個人的なEU天然ガスの動向

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EUの天然ガス価格と在庫

欧州天然ガス先物(オランダTTF先物)の期近限月の先物価格

ヨーロッパの天然ガスが高騰している問題ですが、欧州天然ガス先物(オランダTTF先物)の期近限月の先物価格を見れば、一時期よりは落ち着いています。

EUの天然ガス在庫

そもそも、なぜ天然ガス価格が上がっているのかと言えば、去年からヨーロッパの在庫が少ないまま在庫の積み増しをしてこなかったからで、現在は過去の在庫の平均を大きく下回っています。これから暖房受容器に入るので在庫は取り崩しの転じる時期となり、寒さがの厳しい冬になればより一層の需給ひっ迫が危惧されています。

ロシア→ドイツへのパイプラインの流量

ヤマルパイプラインを通っての流量

足元で価格動向の材料になっているのは、ロシアからEU圏へのパイプラインを使った輸送です。上の図はポーランドからドイツに流れる量で、一時は0近くになって価格価格が上がったり、逆に再開されれば価格が下がったりと弄ばれてる感があります。

ロシアからウクライナとポーランドを通ってEUに至るパイプラインの流量

ロシアからウクライナ&ポーランド経由で入ってくる天然ガスの量は先週までの数字を見れば増加しています。

ヤマルパイプラインとベラルーシ

歴史とか地政学の話は自分はド素人なので、そこらへんの高校生の方が詳しいと思う。とりあえずググった範囲でまとめておく。

EUの天然ガスパイプライン
ヤマルパイプライン

このロシアからドイツに流れるパイプライン(ヤマル・パイプライン)を見れば、ロシア→ベラルーシ→ポーランド→ドイツという順番で送られてきます。ヤマルパイプラインは、ロシアからEUに流れる天然ガスの20%と言われています。

そのパイプラインを巡って、11日にベラルーシのルカシェンコ大統領は、EUが制裁を強化した場合はこのパイプラインを止めると警告しました。その前日にはEUが、ベラルーシは意図的に移民をEUに送り込んでいるので制裁を強化すると発表しています。

ベラルーシは親ロシアなので、突然ロシアの許可なくパイプラインを止めることはないと思います。気になるのはベラルーシはロシアの操り人形になっていて、パイプラインを止めると言わされているのではないかという可能性があります。

一方で、ロシアからEUに行くパイプラインは、パイプライン(ノルドストリーム)もあるので、どのような意図でロシアがEUに政治的な駆け引きが行われているのか考える必要があります。

さらに追い打ちをかけるニュースとして、ロシアはウクライナに侵攻を計画している可能性があると、米国はEUに警告しています。ウクライナ国境付近でのロシア軍の動きまで見る必要があると米国政府は言っています。

こうなると材料が多すぎてもう自分の頭では整理しきれません。何が言いたいのかと言えば、政治的な判断一発で天然ガス価格が動いてしまうリスクが大きいという事しか言えません。

簡単にまとめると、

  • EUはこの冬に天然ガスが欲しいけど、移民には来てほしくないからベラルーシに制裁。
  • ベラルーシはEUに制裁を加えられそうになったからロシア側に寄って天然ガスを人質にしてEUに警告した。
  • ロシアはベラルーシ、ウクライナがEU側に引き込まれる訳には安全保障として許せない。
  • ベラルーシ、ウクライナはEUとロシアに挟まれてた緩衝地帯として美味しいポジションを維持したい?
  • ベラルーシは親ロシア寄り?
  • ウクライナはロシア派とEU派で割れてる。

こんな感じで混沌として来て、クリミア危機のようになってきたとか言ってるのも聞きました。

感想

EUは天然ガス在庫は少なくて、既に暖房シーズンに入り取り崩しに転じているので、供給が必要なのは間違いない。それはロシアからのパイプラインでの輸入で賄えそうだが、政治的な判断一発でダメになるシナリオはある。

後はお天道様の機嫌、コロナウイルスによるロックダウン、政治的な判断に運を天に任せることになりそう。

この問題、調べれば調べるほど情報に溢れているのでまとめようがない。自分のよく知らない分野で五月雨式にニュースが出て来て分からない事が多すぎて半分諦めてる。正直、1周回って価格だけ見ていた方が早い。