S&P500構成企業のQ3決算とアナリスト予想の変化

投資と株決算,企業業績

S&P500構成企業の内、11月12日時点で459社が第三四半期の決算発表を行いました。80.4%の企業が利益でのアナリスト予想を上回りました。これは長期的な平均の65.8%を上回っていて、総じて良い決算だと言えます。。

売上高では76.7%がアナリスト予想を上回りました。長期的な平均は61.3%でそれを上回っています。

来期Q4のEPSのガイダンスを発表した企業は77社で、アナリスト予想を上回ったのは29社でした。

セクター別の今期決算

今期(Q3)でセクター別で良い決算を出したのは、エネルギー、素材、ヘルスケア良かったと言えます。素材セクターは相対的に見て悪かったです。

利益の合計額予想の変化

Q3の利益合計の予想は、10月から始まった決算シーズンを経て4143億ドルから4509億ドルになり336億ドル(8.8%)増えました。

セクター別の利益合計を見れば、去年から回復していることが分かります。

8月月初からのセクター別の寄与は、工業セクターが16億ドル減少で最もマイナスに寄与しました。金融セクターは87億ドル増加で、最も増加に寄与しました。

来期Q4の利益の合計を見れば、4296億ドルで、今期よりも少なくなる見通しです。セクター別の傾向としてはエネルギーや素材が前年比較で強いトレンドは継続しそうです。

一方でエネルギーや情報テクノロジー以外のセクターでは、前期(Q3)比で利益が減少する見通しです。

 

アナリスト予想の修正回数

S&P500構成企業の今年度の通年での利益については、修正された回数が9月頃は上方修正と下方修正が同じくらいの数でアナリスト予想が下がり始めていました。しかし、現在は上方修正が62%を超えていて、通年での利益のコンセンサス予想は増えています。

セクター別で修正される比率を見ると、エネルギーが一番多くて、素材が一番少ない傾向になっています。

前年比較での利益成長が大きい、経済再開の恩恵を最も受ける2つのセクターですが、今週のアナリスト予想の修正を見ると、2つのセクターでは既に明暗分かれているように見えます。

来期EPSガイダンス

来期Q4のEPSのガイダンスを発表した企業は77社で、アナリスト予想を上回ったのは29社(38%)でした。41社(5.3%)は予想を下回りました。

確かにQ4の利益成長率予想の変化を見ると、10月1日と比べて、現在は下方修正されています。下方修正されたセクターは、一般消費財、生活必需品、ヘルスケア、工業、情報テック、コミュニケーションサービスでした。

来年度の利益は減少中

2021年に関しては、アナリスト予想は総じて上がっていると思いますが、2022年の予想は下がっているので、要観察としておくべきかもしれません。

しかし、これからはアナリスト予想が下がりやすいシーズナリティーになります。当たり前ですが、年が明ければ、2022年の予想は来年の予想から今年の予想に変わります。アナリストは将来の予想ほど楽観的に出すものなので、決算が近くなれば予想を下げやすいと言われています。

シーズナリティーなのか、実態を表した引き下げなのか要チェックだと思います。

 

まとめ

足元の決算は良いが、来期ガイダンスのEPSは悪い。来期は前期比で減速感が出る。

来年度の利益予想は下がり始めているので注意が必要。

感想

業績相場という事で企業業績に注目する必要があると思います。現在S&P500構成企業の今後12ヶ月の利益予想に基づくPERは21.6倍です。このPERは下がる事はあっても上がる事は考えにくいです。自分の考えとしては、長い時間をかけて利上げをするに伴って、17倍程度まで下がると思います。

株価が上がるには、PERの低下よりもEPSが上がる必要があります。現在はQ4が怪しいですが、2022年のEPSが大きく下がる傾向は見られないので、企業業績は問題にならないと思います。

元ネタ https://lipperalpha.refinitiv.com/wp-content/uploads/2021/11/TRPR_82221_619.pdf