パウエルはテーパーシグナルできる環境の構築に成功?

2021年6月17日未分類

ドットプロット

ドットプロット

経済予想サマリー(SEP)にあるFRBメンバーが予想するFFレートは上昇した。

2020年に利下げした時には3年間利上げしないと言ってたのにドットチャートを見れば2022年にも利上げ予想が増えている。注目するべきなのは、2023年の利上げを予想するメンバーが増えている事だろうか。

パウエルはこの事を、ドットチャートは将来のレートの動きを予測するのに適していないから大目に見るべきと言ったが信じていいのだろうか。パウエルの任期の問題もある。

PCEインフレ率予想が上昇

2021年のPCEインフレ率の上方修正が酷い。今年のインフレ率が3.4%でもインフレが一時的という事で押し切るつもりである。ベース効果という言葉を使えば何でもアリなのだろうか。便利な言葉である。

失業率は足元で5.8%と微妙な数字だが、4.5%から4%に上方修正されている。6月以降に失業給付金の上乗せが終了するので、その後の失業率低下はかなりの勢いになると思われる。

7月には数字に雇用の改善が現れて、8月のジャクソンホールでテーパー示唆を行うとすれば、とてもキレイなシナリオに思える。市場参加者の気持ちが一丸となってジャクソンホールでテーパー示唆なら大きく荒れることはないと思う。

今回は声明文よりもSEPを注目している人が多かったように思う。声明文からはコロナ懸念が減ったくらいしか変更がないように思う。あまり注目されているようには思わない。

心の位置はFRBと市場参加者で一致?

FOMC前の6月 Fund Manager Surveyを見ても、ファンドマネージャーが考えるテーパー示唆のタイミングは1位ジャクソンホール、2位9月のFOMC、3位が2021年10~12月となっている。63%は8月9月にテーパーシグナルと予想している。

パウエルも「進展が見られれば、今後の会議(coming meeting)でテーパリングの計画を検討することが適切」と今回のFOMCで発言している。この発言は、8月9月にテーパーシグナルするから覚悟しとけよ!と言われているように思えてならない。明らかに以前の雰囲気から変わった。

じゃあ、テーパー示唆で市場が荒れるのかと言えば、自分はそう思わない。一時的に市場が荒れる事はあるかもしれないが、みんなが心配しているような材料で暴落は来ない。酷くても2013年のテーパータントラムくらいなのだから、心配する意味はあまりないと思う。しかし怖いものは分かっていても怖い。

9月にポジション削減がお得感がある?

話は変わるが、シーズナリティーとして9月は悪いという話をすれば、今回も9月は悪いと、自分は思っている。

今回材料になるのは、景気の落ち込みとテーパリング示唆を懸念しての下落になるのではないか?

逆に言えば去年のようなグロース株主導の下落は起こらないと思っている。来年の業績を織り込む必要がある時期にあり、売上高成長率もQ3からは悪く見えるようになる。特にオールドエコノミーは良い業績を出すのが難しくなってくると思う。相対的にグロース株が有利になるはず。

今年のジャクソンホールは、8月26-28日。レーバーデ―は、9月6日。9月FOMC声明発表は、9/22日。レーバーデ―明けはヤバいという考えが自分には染み付いている。ジャクソンホール前にポジションを落として、FOMC後の9/23日以降に買い戻せば、テーパータントラムを避けつつ9月相場を逃れるという一石二鳥の作戦が可能である。

テーパーシグナルのタイミングのコントロールに成功したのだから、次に心配するべきはテーパリングの速度感と利上げになるが、まだ考えるには早すぎるのかもしれない。

長期的にはインフレが少しくらい強い方がマシに思える。

今回のインフレが一時的だとして、この一時的なインフレがおさまった後の事を考えると難しい。

今現在とても緩和的なのにインフレ率が2%を超えることができないなら、日本と同じようなデフレ圧力がかかった状態に思える。逆にインフレ率が安定して2%超えてるなら、利上げしておけばそれで全て解決である。景気が悪くなったら利下げする余地が残ってる分マシである。

感想

グロース株ホルダーとしては、金融相場の終わりは悲しいものがある。金融相場が終わるのなら、企業の資金調達が困難になるのでエキサイティングなストーリーの銘柄はこれから減っていくのだろう。赤字企業は倒産するしかない。

今回の金融相場で調達した資金を使って成功する企業が数年後に出てくる。そのような企業を見つける事に集中するべきかもしれない。とは言えまだIPOは活況であるとは思う。