新型コロナのワクチン承認関連ついてまとめておく

2020年9月26日

新型コロナワクチンのが開発されています。世界では合計で321ものワクチン開発プロジェクトがあるみたいですが、その中でも、バイオンテック/ファイザー、モデルナ、アストラゼネカのワクチンについて第3相臨床試験が行われている真っ最中です。ジョンソンエンドジョンソンもスタートしたばかりですが、少し省きます。

そこで、これらのワクチンの臨床についてまとめておき、承認のタイミングをある程度予想しようと試みます。

また、間違っている部分がありましたら、コメント欄かツイッターにてお知らせいただけると幸いです。明らかに誤解を招く表現があったら削除します。

承認基準について

臨床試験の方法については、下に詳しく書きたいと思います。

7月に発表されたFDAの承認基準では、感染予防という観点が重要視されていました。以下はそのリンクなので、興味がある人は読んでみてください。
https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/development-and-licensure-vaccines-prevent-covid-19

しかし、この承認基準について、ケチが付いている状態です。

また、ワクチンの承認には「有効性」という言葉が重要になります。この言葉は医学の分野で使われている用語だと思いますが、素人には馴染みがないのでこちらの資料を読むことが必要だと思います。重要だと思います。

http://medical.radionikkei.jp/kansenshotoday_pdf/kansenshotoday-191118.pdf

承認される確率(トリビアとして)

承認される確率は、第1相臨床試験からは16%だそうです。思ったより高いというのが私の印象です。https://www.bio.org/sites/default/files/legacy/bioorg/docs/Clinical%20Development%20Success%20Rates%202006-2015%20-%20BIO,%20Biomedtracker,%20Amplion%202016.pdf

ワープスピード計画に参加したワクチンのうち、mRNAという技術で作られたワクチンがあります。バイオンテックとモデルナのワクチンがそれにあたります。このmRNAという技術は副作用が少ないとされています。なので、重大な副作用がないか確認する初期の臨床試験を通過しやすかったと考えられます。

つまり、mRNAという技術が証明されているわけではないという部分には注意しておく必要があると思います。

だいたいの臨床試験の方法

では、感染を50%減らすことを証明するにはどのようにすればいいでしょうか?これについて解説します。

第3相臨床試験は3万人が参加します。参加した人の中で、ワクチンを投与するグループと生理食塩水を投与するグループ(プラセボ)に分けます。この内訳はワクチン毎に異なります。そして、臨床に参加した人の中でコロナウイルスに感染した人が現れます。この時、ワクチンを投与した人とプラセボを比べて、感染者がどのくらい現れるのか比べます。つまり、ワクチンを投与した人の感染者数が少なくて、プラセボが多くなればワクチンに効果があります。これを統計的にまとめます。

また、FDAは50%の感染を防ぐことを基準としていますが、臨床での目標もワクチン毎に異なります。ひとえにワクチンと言っても、目標にする物が異なったり、臨床試験の方法まで異なります。

上のツイッターの引用には、ワクチン毎の臨床の違いが分かりやすく表になっています。

違いをまとめると、

・ファイザー、モデルナはワクチン投与とプラセボの比率が1:1ですが、アストラゼネカは1:2になっています。
・ファイザー、モデルナのワクチンの有効性の目標は60%であるのに対して、アストラゼネカは50%になっています。
・一番最初の中間結果を出す人数は、感染者数が合計で何人になった時なのか人数が異なります。ファイザーは32人、モデルナは53人、アストラゼネカは75人です。
・また、中間結果を出す回数も異なります。ファイザーは4回、モデルナは2回、アストラゼネカは1回です。
・最終的に感染者数が何人に達成するとまとまった結果を出すのかの人数も異なります。ファイザーは164人、モデルナは151人、アストラゼネカは150人です。

コロナウイルスによる感染であると判断する基準が企業ごとに異なるなどもある。

結果の出るタイミング

アメリカの人口は3億人程度です。毎日3万人程度の感染者が出ています。

つまり、感染する確率は1000分の1=0.01%

治験に参加している人の人数が3万人だから、0.01%×3万人=3だから、治験参加者の中で1日3人が感染することが期待できる。つまり164人感染するには、164/3=55 日間
つまりバイオンテックの場合、10月下旬とはとても現実的な数字となります。

アメリカの感染者数

9月の承認基準の変更

FDAは承認基準を厳しくして、重症患者の結果も重視する方針になっています。これにより、承認のタイミングが先延ばしにされることになります。

コロナウイルスによる重症患者はあまり多くありません。感染者数は多いので、確率的にはあまり多くありません。また重症になる症状は多いです。
このような症状ごとのワクチンの効き目も承認において重要なファクターとなったことが、先延ばしの原因です。
また、投与してから2ヶ月以上経過した結果を見て判断するとの発表もありますので、11月で結果が出たら良い方だと思います。これにより年内承認の可能性は低くなった思います。

トランプによる勝手な承認の可能性はない

ドナルド・トランプが大統領令によりFDAを無視して投与を可能にするという報道もあります。その場合でも、製薬会社が動くことはありません。

今回のワープスピード計画は前金によりワクチンの臨床費用は既に受け取っています。また、大企業でもあるので、お金に困っているわけではありません(困っているのならこんな計画に参加しません)。

なので、約束された金額がもらえる契約です。万が一薬害が起こった場合、企業が受ける批判は激しいものになると思われます。その上、政治理由による承認に反対する声明まで出しているので、トランプが万が一許可しても、製薬会社はそれを許さないのではないかと思います。

素直にFDAの承認を待つほうが賢明だと思います。

まとめ

データはまだまだ足りない段階には臨床試験の結果は全く分からない。しかし、臨床試験の方法は分かっておく必要がありまとめました。

企業ごとに臨床試験の基準も異なるのでさらに意味不明な状況に思えるが有効性が50%以上あればOKだった。しかし、FDAの承認基準変更によりさらに詳しいデータが求められている。しかし、現在までの結果を考えると、問題なく進んでいる状態だと思う。

それ以上に自分が考察することはできない。もはや妄想の域に達する可能性がある。